ラーメンはあまり食べない方だが、年に数回無性に食べたくなる。

先日唐突にチキンラーメンが食べたくなり、近くのコンビニに行って買い求めた。するとレジの女性が「うちの旦那はこれ作るのが下手なのよ」と話しかけてくる。「私も下手なんですよー、でも食べたくなっちゃって」と適当な返事をして帰ってきたが、これは親しみを込めた挨拶なんだろうか。

丼に入れた乾燥麺に卵を割り入れお湯を注いで数分。ずぞぞぞぞと麺を啜りながらレジの女性の顔を思い出そうとしたけれど、ぼんやりとしか浮かばない。深夜まで仕事をしていた頃、毎日のように立ち寄っていた繁華街のコンビニのお兄さんは妙に愛想が良かったな。お互い夜中まで働いて辛いよね、という共感だったのかしら。

ずぞぞぞぞと啜り上げる麺はポキポキちぎれて、その口当たりが面白い。インスタントラーメンを食べるのはちょっとしたイベントだな。